月間MVP賞

Be My Last

Be My Last

評価・・・★★★★★

聴いて一度目で速攻感嘆しました。
この曲が主題歌になってる映画「春の雪」は三島由紀夫の小説が原作になっているんだけど、小説って面白いかどうかは冒頭で決まるってよく言われますよね。
まさに“母さんどうして...”という斬新なフレーズで始まるこの曲は、その時点でグッと聴き手を惹きこみ、最後までひと休みする隙を与えさせません。
それに楽曲自体はとてもシンプルなんだけど、奥深くデリケートで、バラードというよりは叙情歌と言ったほうが適切なのかもしれません。
また、特徴的なのが、曲の多くを“アァーアァ”という単音で歌い上げられていることで、言葉では言い表せない感情の渦をさり気なく自然な形でアプローチしていると思います。
これはなかなかケチが付けられない超優良作と言えそうです。


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