2005邦楽LOVER賞

【邦楽大賞】ORANGE RANGE

*~アスタリスク~

*~アスタリスク~

  まずORANGE RANGEについては二年連続の大賞受賞となりました。CDTVのシングルランキングを独自に集計しポイント化したアーティストランキング(購入シングルのみ対象)では2位以下を大きく引き離し圧勝。曲別でも7位の「ラヴ・パレード」を筆頭に8、9、11、13位とそれぞれ高位置にランクイン。バカやってもマジメでも必ずロングヒットに持ち込めるのはやはりネームバリューと言うよりも曲自体に魅力があるからに他なりません。特に個人的には「*〜アスタリスク〜」がベスト。バカもマジメもしてなくて一見無難な印象を受けるんだけど、こういう疾走感を全面に押し出した曲って今までありそうでなかった新パターン。バラードや「お願い!セニョリータ」系の“夏ノリ”はリスナーも少々満腹傾向が出始めてきただけに、今後はアスタリスク系の曲が核を担っていきそうな雰囲気。でも型に嵌まらない自由奔放な彼らならまた新たな一面をきっと見出してくれそうです。
【LOVER賞】ケツメイシ
さくら

さくら

 ケツメイシも昨年の準大賞に続き二年連続の受賞。リリースは一曲のみだったためポイントが伸びずLOVER賞止まりになっちゃったけど、その「さくら」が大ヒットしたことにより知名度は一躍アップ。個人的には昨年の「涙」「君にBUMP」のほうが好きだけど、今後も引き続き高いレベルで期待を持てそうです。
【LOVER賞】アンダーグラフ
ツバサ

ツバサ

 アンダーグラフは昨年リリースした「ツバサ」が年をまたいでのロングヒットとなり、曲別では2位にランクイン。その後勢いは下降しちゃったけど、決して「ツバサ」がたまたま良かった訳ではなくて、カップリングの「四季」を聴いてもわかる通り、この美的センスの良さは他のアーティストでは真似しえないオリジナルのflavorだと思います。再度ブームとなる日もそう遠くなさそうです。
【LOVER賞】中島美嘉 中島美嘉は二年続けてのLOVER賞受賞だけど、昨年と比べると勢いの差は明らか。今年は2月にリリースした「桜色舞うころ」が14位、“NANA”の劇中歌となった「GLAMOROUS SKY」が4位にランクイン。アルバムもオリジナル&ベスト共にヒット作となりまさに万々歳の一年に。基本的に彼女の曲は所謂“捨て曲”がないので来年も安心して彼女を追っ掛けられそうです。
【LOVER賞】D-51
NO MORE CRY

NO MORE CRY

 D-51は昨年の新人賞に引き続きスライドの受賞。「NO MORE CRY」(5位)の大ヒットが賞獲得に大きく貢献したことに違いはないんだろうけど、“不発”に終わった「ハイビスカス」や「Always」だって全然駄曲ではないと思うし、楽曲そのものは常に一定以上のクォリティーをキープしてきたと思います。でも売れるためにはやはり「NO MORE CRY」のようなアップテンポさが必要なのかもしれません。
【LOVER賞】レミオロメン
粉雪

粉雪

 レミオロメンは「粉雪」が今なおロングヒット。もう泣かなくなったけど、この曲の激しい感情の訴求には涙腺を何度も潤ましました。ホントにこの曲は素晴らしいと思います。「蒼の世界」から自分は彼らに嵌まったけど、まさかそれ以上の作品が1ヶ月そこらで自分の手元に届くとはただただ感嘆するばかりです。三作連続満点評価なるか、来年の初作には嫌が応にも期待が高まりそうです。
イッサイガッサイ

イッサイガッサイ

 さて、惜しくも受賞の枠から外れてしまったアーティストですが、BENNIK KはCMソングとなった「Dreamland」(6位)が大ヒット。個人的には次作となった「Sky」のほうが好きだけど、来年も引き続き注目してみたいです。w-inds.は今年も楽曲のレベルが高く、ラストシングルとなった「約束のカケラ」は今までの中でも確実に5本の指に入るくらいの良作。ただランキング上最高位53位(変わりゆく空)ではちょっとLOVER賞には推しづらいです。KREVAは最後の最後に来て「国民的行事」でハズしてしまった感がするけど、それもご愛嬌。PV含めて「イッサイガッサイ」は自分にとってのマストアイテムに。倖田來未は19の歌詞じゃないけど、売れる前から知っていたアーティストですが、なんか最近調子乗りすぎちゃうか?(笑)歌手ではなくavexの“目玉商品”として扱われている現状に一抹の不安がよぎります。宇多田ヒカルは精力的に歌手活動したわりにリスナーの反応は冷やか。それは彼女の表現した“繊細さ”が“難しさ”として捉えられてしまったことが大きな要因のよう。ただこれはある種実験的な感じがするし、来年にはまた新たなUtadaのスタイルを目の当たりにする可能性もありそうです。

※次回に続く